補聴器について 

聞こえが悪いと、生活が不便になる以外に問題は?

難聴で認知症のリスクが高まる、(厚生労働省発表)と発表がありました。

難聴で認知症のリスクが高まる、そんな驚きの研究結果があります。アメリカ国立加齢研究所(NIA)の研究グループが研究開始時に認知症ではない36歳から90歳の男女639人を対象に、認知力と聴力検査を実施し、12年に渡り追跡調査しました(※1)。 
その結果、難聴を持つ人ほど認知症の発症リスクが高く、難聴が重度であるほど発症リスクも高いことを突き止めたのです。
また、アルツハイマー病においては聴力が10デシベル低下するごとに発症リスクが20%ずつ増大しました。
その一方で、補聴器利用者は未利用者と比べて認知症になるリスクが低かったという調査結果もでています(※2)。  
補聴器は「聞こえ」を補い、コミュニケーションをサポートする道具です。
「聞こえづらさ」を感じはじめたら補聴器の力を借りるのもひとつの方法かもしれません。

社会参加、趣味、人とのコミュニケーションも認知症予防になると言われています。
聞こえをよくすることで、会話がスムーズになり、人と会うのが楽しくなって活動の幅も広がります。社会生活の輪に積極的に参加することで、心身ともに健康で、より充実した毎日を送りたいですね。


※1 医学誌「Archives of Neurology」2011年2月号
※2 難聴・補聴器に関する日本市場の大規模調査報告(日本補聴器工業会「JapanTrak2015」)